私たちがやっている事は前提条件として、例えばドイツのパッシブハウス基準の場合
夏期の室温25℃、冬期の室温20℃を維持するために必要な年間の暖房量(暖房需要)
と冷房除湿量(冷房除湿需要)を算出シュミレートします。
そして私たちの目標値として、その暖房需要が
15kwh/㎡a(一年間に1㎡あたりに必要な量が15kw)を、
冷房除湿需要が23kwh/㎡a(一年間に1㎡あたりに必要な量が23kw)を
下回るような設計計画を行います。
もちろんそれぞれの地域エリアや標高、建設地周辺の遮蔽物の影響によって、
季節の気温・水蒸気圧・陽当たりが大きく変わります。
ですので、最寄りの気象データや国土地理院の標高、周辺建物の測量や専用ソフトでの
地形ジオメトリ機能を用いての陽当たり状況など、詳細に設計に反映します。
これらを駆使して前述の目標値をクリアできるような、断熱仕様、窓サイズ、窓配置、
軒の出など日射遮蔽要素の仕様寸法などを決めていきます。
闇雲に軒を出せばいいわけではありません。
また温熱設計の精度を高める為にも、結露を確認する為にも、熱橋解析を行い
エネルギーシュミレーションに反映することは欠かせません。
目標値の暖房需要15kwh/㎡aは、例えば100㎡(30坪)の家であれば、
有効空調面積は約90㎡となり、
15×90=1350kwh
が一年間で使う暖房量となります。
冬期を5ヶ月間と考えた場合、
1350÷5ヶ月=270kwh/月
270÷30日=9kwh/日
となり、冬期の間は平均で1日あたり9kwhの暖房量が必要となります。
使う予定の6畳エアコンの暖房能力がもし2.5kwであれば、
9÷2.5=3.6時間
つまり、冬期の間は6畳エアコン1台を、平均で1日に3.6時間稼働させる事で前提条件をクリアできる訳です。
夏も、同様に精度高い想定が可能です。
これらを実現するための第一歩として、まずは正確なエネルギーシュミレーションと設計が必要不可欠です。
また、家の隅々までの温度ムラをなくしていく為にも、同時に換気・空調計画もこのタイミングで
考える必要があり、後回しの皺寄せで負担の大きな建築にならない為にも構造についても同じく
このタイミングで同時に考え検討し設計していく事が重要です。
もっと細かな事についてはまた後日。
分かっていれば
『ちょうど良く』
『バランス良く』
『コスパ良く』
なんて言葉は安易に出てきません。
知らないうちにほころびやリスクが高まってしまわないように
細かく確認、検証、精査し失敗しないよう見極める必要があります。
何をもってバランスを取るのか
断熱気密だけで終わりではない
後からやるは非常に難しいことなので、最初にやっておく必要があるのです。
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このブログでお客様も同業者の方も、少しでも多くの学びがあれば
幸いです。
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